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 特別養護老人ホームで福祉用具の勉強会を始めて7年余りが立ちます。これは施設で暮らす高齢者一人ひとりについて、車椅子が合っているか、オムツの選び方はそれでいいのかなどを大勢で検討し、福祉用具のあり方を学んでいくものです。
 先日は、ポータブルトイレを見直してみました。Hさんは恒例による筋力低下で、歩くのが難しい状況です。しかし、ベッドから介助バーを持って立つことはできます。本人は、人の手を借りないで自分で排泄したいと望んでいますが、立ち上がってからポータブルトイレに座るときに体がふらついてしまいます。そのため、今は介助が必要となっています。
 Hさんの使っているポータブルトイレをよく見ると、アームレスト(ひじ掛け)が跳ね上がるものでした。そこで、アームレストを跳ね上げておき、そのまま座ってポータブルトイレに乗り移れないか考えてみました。それなら転倒の不安は解消するからです。
 Hさんに体の動かし方を伝えた後、実際にやってもらいました。結果、ポータブルトイレにうまく移ることはできましたが、便座の穴にお尻がうまく合いません。そこで座ってからアームレストを下ろし、それを持ってお尻をずらしてもらうようにしました。
 Hさんは何度か練習した後、自分でポータブルトイレに移れるようになりました。本人は「これでいつでもトイレができる」と喜んでいました。
 施設であれ、在宅であれ、現在使用している福祉用具を十分に検討してください。そのことで高齢者の暮らしがぐんと広がり、それが生活への意欲につながります。
                                      (高齢者生活研究所所長 JA全農福祉用具アドバイザー 浜田きよ子)
JA広報通信 平成18年7月号より転載


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